未だ、イマダの日々の疑問や日記

日々、世間で話題になっていることを自分なりに考えブログを書いています。 私が書いているので主観ではありますが、多角的な視点を考えた上での私の意見です。 ぜひ、みなさんの客観的な意見をきかせてください。

自分を認める強さ、相手を認める優しさ

 

この前、非常に感動的なショートフィルム『The Present』を見つけました。
 
4分程の短い動画ですが、作者から伝わっているメッセージがとても強く感じました。
 
監督はJacob Freyドイツ人のフィルムアカデミーの生徒たちが作っている作品です。
 

【概要】

 
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ある少年が家でテレビゲームしている途中、帰ってきたお母さんがプレゼントを持ってきます。
中を開けてみるとかわいい仔犬が入っていました。
初めは大喜びしますが、抱きかかえてよく見てみると前の左足がありません。
そんな仔犬を見た瞬間、一気に冷めてしまいカーペットの上に放り投げまたゲームを再開します。
しかし、それでも遊ぼうとじゃれてくる仔犬に次第に少年の中で心境の変化が出てきます。
 
「日本語訳付き」
http://www.imishin.jp/winning-short-film/
もしかすると、削除されていてもしれません。

一応、YouTubeは英語版だけですがリンクを貼っておきます

 


Animated movie (: The Present :) by Jacob Frey


そこまで、会話があるわけでもないので、映像だけでも十分にメッセージは伝わってきます。

 

★★★ここからは、ネタバレになります★★★

 

「感動した」
「特に何も思わない」
「つまらない」

感想は人それぞれだと思います。

私はうっすら涙が出てくるほど感動しました。

私と同じように感動された方もいると思いますし、何か感情を揺さぶられた人は少なくないと思います。

私はこの監督が意図したメッセージが、私はなんとなく想像できます。

それは、「ありのままの自分を認める強さ」だと思います。

少年は仔犬の足がないことに気づくと、受け入れることができませんでした。

なぜか?

それは、もう一人の自分がそこにいたからです。
 
少年に左足がないのは、生まれ持ったものなのか、事故で失ったのかはわかりません。

少年がブラインドを下げ、暗くなった部屋でゲームをしています。

そんな中、お母さんから突然のプレゼント。

しかし、ゲームに夢中の少年は少し面倒くさそうに対応します。

ゲームに熱中している少年は自分へのプレゼントを開けるように催促されます。

一瞬、いぶかしげになりますが開けたとたん中から仔犬が顔を出します。

思わず抱きかかえ大喜びしますが、よく見ると左前足がないと気がつきます。

その瞬間、左足がない自分の現実を嫌と言うほど突き付けられます。

その現実を受け入れていない少年は仔犬を放り投げ、またゲームの世界に現実逃避します。

しかし、仔犬は一緒に遊ぼうとじゃれてきます。

そんな、無邪気すぎる仔犬が逆に気に障ります。

初めは、まったく相手にしようともしませんでした。

それでも、遊ぼうとじゃれてくる仔犬を見て次第に少年の心の中で何かが変わってきます。

「この仔犬は左足がないと自分でわかっているのに、どうしてこんなに明るく元気なのだろう?」
「そして、同じ左足がない僕を認めてくれるのだろう?」

少年は仔犬から『自分を認める強さ』『相手を認める優しさ』を教えてもらいます。

その時、少年の左足がない現実を仔犬がわかっているのか、わかっていないのかなど関係ありません。

人間から慰められるような同情は、仔犬は抱いていないのです。

ただ、今そこにいる少年を認めてくれる現実は間違いなくあるのです。

無欲である仔犬だからこそ、無条件でお互いに認め合うことが簡単にできたのでしょう。

そして、同じ障害を持つ仔犬だからこそ身近に感じられたのです。


監督は言葉で説明するのではなく、そのような意味深いメッセージを最後の少年の後ろ姿で伝えてきます。
 
私はその構成がとてつもなく素晴らしいと思いましたし、感動的でした。

 

The Present (feat. Septemberkind)

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